多くの看護師が、何らかの悩みを抱えながら仕事をしています。その中で特に多いのが、仕事のきつさです。看護職の仕事は非常にハードであり、人の命を預かる仕事なので常に神経をつかいます。そのため、患者を不安にさせないよう、常に明るく振る舞う必要もあるのです。このような精神的な意味でのきつさだけではなく、日勤に加えて夜勤もあります。また、1人で複数の患者をケアするケースもあるので、体力的にもきついです。
これだけ看護職の仕事がきついのは、深刻な人手不足の現状にあります。日本は年々高齢化が進んでおり、入院患者は増える一方です。この状況に対して看護師の供給が追いついておらず、現場の看護師1人当たりの仕事量が増えてしまっています。仕事量が多く厳しい労働環境では、もちろん離職率が高くなります。その結果、さらに人手不足が深刻化するという悪循環に陥っているのです。
悩みの原因は、仕事のきつさだけではありません。人間関係の問題も大きな原因です。看護師の仕事は、精神的・肉体的に負担のかかる仕事なのでストレスが溜まりやすく、それが人間関係に悪影響を及ぼします。また、女性中心の職場であるということも、人間関係の問題を生む原因です。女性の集団は、派閥やグループを作りやすい傾向があります。派閥に入っていない・違う派閥に属しているからといって、仕事に支障が出ることもあるようです。中には、いじめが行われている職場もあるといいます。